ビットコイン4年ぶりの歴史的売られ過ぎ水準と底打ちの予兆|トランプ・メディアのETF参入とXの取引機能実装

2026年2月15日の暗号資産市場は、これまでの過酷な価格調整を経て、反転の兆しを模索する重要な局面を迎えています。ビットコイン(BTC)の週足RSI(相対力指数)が4年ぶりに30を割り込むという歴史的な売られ過ぎ水準に達する中、市場の関心は「底打ち」のタイミングへと移っています。こうした状況下で、トランプ・メディア(Trump Media)による新たなETF(上場投資信託)申請や、イーロン・マスク氏率いるエックス(X)での直接取引機能の実装予告など、機関投資家や大手プラットフォームによる強気な動きが相次いでいます。本日は、冷え込むセンチメントの裏で着実に進む市場の再編と、次なるサイクルへの布石を詳細に解説します。

目次

ビットコインの歴史的売られ過ぎと底打ちへの期待

ビットコイン市場は現在、テクニカル的な視点から極めて珍しい状態にあります。過去の暴落時と比較した現在の立ち位置を整理します。

4年ぶりのRSI30割れが示すセリングクライマックス

ビットバンク(bitbank)のアナリストによれば、ビットコイン(BTC)の週足RSI(相対力指数)が約4年ぶりに30の節目を割り込みました。これは2022年のテラショックやFTX(エフティーエックス)ショック以来の記録的な数値であり、市場が極めて強い過熱感の解消、すなわち売られ過ぎの状態にあることを示しています。価格は1,010万円(約6万8,900ドル)周辺で軟調な推移を続けていますが、歴史的にはこの水準は強力な買い戻しが入りやすいセリングクライマックスの兆候とも捉えられます。

米CPIの鈍化と反転のトリガー

先週発表された米国の消費者物価指数(CPI)が2.4パーセントとインフレの鈍化を示したことは、市場心理の大きな改善に寄与しました。利下げ期待が再燃したことで、ビットコイン(BTC)は一時6万9,000ドル(約1,010万円)付近まで反発を見せています。現在は6万8,930ドル(約1,009万円)前後での攻防が続いており、この水準を維持できるかが短期的な強気相場継続の鍵となります。

実現価格と長期保有者の動向

エックスウィン・リサーチ(X-Win Research)の分析によれば、足元で実現損失が拡大しているものの、MVRV(市場価値対実現価値)などの指標は依然として歴史的な最終的な降伏局面には達していないと指摘されています。実現価格付近が構造的な底値として意識される中、長期保有者(LTH)の動向には目立った崩れが見られず、現在の価格帯を長期的な割安圏と見る視点も根強く存在しています。

機関投資家の攻勢と大手プラットフォームの参入

価格の低迷期においても、巨大資本と巨大プラットフォームは次なる成長ステージに向けた準備を加速させています。

トランプ・メディア(Trump Media)による新たなETF申請

ドナルド・トランプ大統領のメディア企業であるトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(Trump Media & Technology Group)が、主要な暗号資産に連動する新たな上場投資信託(ETF)2本の登録届出書を証券取引委員会(SEC)に提出しました。このETFはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、およびクロノス(CRO)と連動する設計となっており、トランプ一族のデジタル資産戦略が一段と具体化しています。

アーク・インベスト(ARK Invest)によるコインベース株の買い戻し

キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベスト(ARK Invest)は、過去数カ月にわたって保有比率を縮小していたコインベース(Coinbase)株の買い戻しに転じました。運用する複数のETFを通じて約1,520万ドル(約22.3億円)相当を取得しており、主要な取引プラットフォームの将来性に対する強気な姿勢を再確認した形です。

エックス(X)による取引機能スマート・キャッシュタグ

イーロン・マスク氏が運営するエックス(X)は、数週間以内にアプリ内で暗号資産や株式の直接取引を可能にするスマート・キャッシュタグ機能を実装する見通しです。これにより、ソーシャルメディア上で金融取引が完結するスーパーアプリ化が決定的な段階に入り、一般ユーザーの市場参入の障壁を大幅に下げることが期待されています。

国内企業の試練と日本円ステーブルコインの躍進

日本国内でも、上場企業による財務戦略や決済インフラの整備が大きな転換点を迎えています。

メタプラネット(Metaplanet)の含み損2,000億円突破

日本国内で積極的なビットコイン投資を展開するメタプラネット(Metaplanet)は、直近の価格下落により未実現損失(含み損)が2,000億円を突破しました。財務的には厳しい逆風にさらされていますが、同社は3月25日に定時株主総会の開催を予定しており、来場事前登録を開始するなど株主との対話を強化しています。ビットコインを中核とした企業戦略を貫く姿勢には引き続き高い関心が集まっています。

JPYCの需要拡大とトランプ一族との接点

日本円ステーブルコインを発行するジェイピーワイシー(JPYC)社は、流通量が4億9,000万円を突破し、過去最高水準を更新し続けています。LINE(ライン)やPonta(ポンタ)との連携による実需の拡大に加え、同社の代表がエリック・トランプ氏やトランプ財団関係者と面会したことが明らかになり、国際的な政治・経済圏へのアプローチが加速しています。

センチメントの変化と新たな市場トレンド

市場全体には依然として不安が漂っていますが、一部では反転の兆しや新たなミームの誕生も確認されています。

ミームコイン反転の兆しとPIPPNの誕生

センチメント分析プラットフォームのサンティメント(Santiment)は、SNS上でミームコイン時代の終焉という悲観的な声が強まっている現状について、これがむしろ逆張りの反転シグナルになる可能性を指摘しました。こうした中、ソラナ(Solana)チェーン上ではAI実験から誕生したミームコインであるピピン(PIPPN)がコミュニティ主導で注目を集めており、投機的な熱狂の火種は依然として残っています。

ステーブルコインと確定申告の課題

グローバルでステーブルコインの時価総額が3,100億ドル(約45.4兆円)を超える中、国内でも確定申告における計算の複雑さが課題として浮上しています。特にステーブルコインを介した取引は損益計算が煩雑になりやすく、適切なツールの活用や税務リテラシーの向上が投資家にとって不可欠な要素となっています。

おわりに

本日の市場は、表面的な価格の下落や巨額の含み損という厳しい数字が並ぶ一方で、ビットコインの4年ぶりとなる売られ過ぎシグナルの点灯という、大きな転換点を感じさせる一日となりました。トランプ・メディアによるETF申請やエックスでの取引機能実装といったニュースは、現在の冷え込みが一時的な調整であり、インフラとしての暗号資産はより深く私たちの生活に根ざしつつあることを証明しています。

暴落の恐怖が支配する時こそ、客観的なデータに基づき、市場の構造的な変化を見極める冷静さが求められます。メタプラネットやJPYCが見せているような、逆境にあっても信念を貫く姿勢は、投資家である私たちにとっても大きな示唆を与えてくれるはずです。明日もまた、激動の市場から確かな真実を丁寧にお届けします。

止まない雨はありません。共にこの冬を乗り越え、次なる夜明けを待ちましょう。

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