Bybit日本撤退、2026年1月から段階制限──米税制改革案・UNI焼却・香港保険解禁も【12月22日暗号資産市場まとめ】

2025年12月22日、暗号資産市場に大きな衝撃が走りました。世界第2位の取引量を誇る大手取引所Bybit(バイビット)が、日本居住者向けサービスの終了を正式発表しました。2026年1月22日がKYC2(本人確認レベル2)完了の最終期限となり、未完了者は順次利用制限の対象となります。金融庁の規制強化を背景に、10月の新規登録停止に続く措置で、多くのユーザーへの影響が予想されます。

一方、米国では前向きな動きが続いています。超党派議員が暗号資産税制の改正法案を発表し、200ドル(約3.1万円)以下のステーブルコイン決済を非課税化し、ステーキングやマイニング報酬の課税繰り延べを認める案を提案しました。分散型取引所最大手のユニスワップ(Uniswap)では、プロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が定足数を達成し、1億UNI(約11億ドル、約1,705億円)の遡及的焼却と手数料連動型の継続的焼却メカニズムが今週後半に始動する見込みです。

香港では、保険監督局が保険会社による暗号資産投資を認める新規制案を発表しました。100%の資本準備義務付けで慎重姿勢を示しつつ、総保険料約13兆円の業界から機関投資家資金の流入可能性があります。

ビットコイン価格は9万ドル(約1,395万円)を挟んで不安定な展開が続いています。クリプトクオント(CryptoQuant)は需要失速により7万ドル(約1,085万円)割れの可能性を示唆する一方、CF Benchmarksは2035年に140万ドル(約2億1,700万円)到達を予測、ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)は2027年に25万ドル(約3,875万円)到達を予測しています。

本稿では、Bybit日本撤退の詳細、米国税制改革案、ユニスワップUNI焼却と香港規制動向、BTC価格展望とセンチメント、その他重要トピックについて解説します。

目次

Bybit日本撤退、2026年1月から段階制限──世界第2位取引所、KYC2未完了で利用不可、金融庁規制強化が背景、ユーザーは早急な資産移転を

世界第2位の取引量を誇る大手暗号資産取引所Bybitが、日本居住者向けサービスの終了を正式発表しました。2026年1月22日がKYC2(本人確認レベル2)完了の最終期限となり、未完了者は順次利用制限の対象となります。金融庁の規制強化を背景に、10月の新規登録停止に続く措置で、多くのユーザーへの影響が予想されます。

Bybit日本撤退の詳細は以下の通りです。第一に、段階的なサービス終了スケジュールです。Bybitは、日本居住者に対して以下のスケジュールでサービスを段階的に終了します。(1)2025年10月:新規登録停止。日本居住者の新規アカウント作成が既に停止されています。(2)2026年1月22日:KYC2完了の最終期限。この日までにKYC2(本人確認レベル2)を完了しないユーザーは、以降の利用が制限されます。(3)2026年1月23日以降:KYC2未完了ユーザーの利用制限開始。入金、取引、一部の出金機能が制限されます。(4)2026年2月以降:さらなる制限の可能性。詳細は追って発表される予定です。KYC2とは、身分証明書(運転免許証、パスポートなど)の提出に加え、住所確認書類(公共料金の請求書など)の提出が求められる本人確認レベルです。

第二に、金融庁の規制強化が背景です。Bybitが日本撤退を決定した背景には、日本の金融庁による規制強化があります。日本では、暗号資産交換業者として営業するには、金融庁への登録が必要です。登録には厳格な審査があり、マネーロンダリング対策、顧客資産の分別管理、システムのセキュリティなどが求められます。Bybitは金融庁への登録を行っておらず、無登録で日本居住者にサービスを提供してきました。金融庁は近年、無登録業者への取り締まりを強化しており、警告文書の発出、アクセス遮断要請などを行っています。Bybitは、規制対応のコストやリスクを考慮し、日本市場からの撤退を決定したと見られています。

第三に、世界第2位の取引所が撤退する影響です。Bybitは、世界第2位の取引量を持つ大手暗号資産取引所です(CoinGeckoデータ)。24時間取引高は約200億ドル(約3.1兆円)規模で、Binance(バイナンス)に次ぐ規模です。レバレッジ取引(証拠金取引)に強く、最大100倍のレバレッジを提供しています。アルトコインの取扱銘柄が豊富で、新興トークンにいち早く対応しています。日本居住者の中には、Bybitをメインの取引所として利用しているユーザーが多数います。Bybitの撤退により、以下の影響が予想されます。(1)取引の制限:レバレッジ取引やアルトコイン取引ができなくなる。(2)資産移転の必要性:他の取引所やウォレットへ資産を移転する必要がある。(3)取引コストの増加:他の取引所の手数料が高い場合、コストが増加する。(4)税務上の問題:資産移転に伴い、損益計算が複雑になる可能性がある。

第四に、ユーザーが取るべき対応です。Bybitを利用している日本居住者は、以下の対応を早急に行う必要があります。(1)KYC2の完了:2026年1月22日までにKYC2を完了する。ただし、KYC2を完了しても、いずれはサービス終了となる可能性が高いため、根本的な解決策ではありません。(2)資産の移転:保有している暗号資産を、日本の金融庁登録済みの取引所(bitFlyer、Coincheck、GMOコイン、bitbankなど)または個人ウォレット(ハードウェアウォレット、ソフトウェアウォレット)へ移転する。(3)ポジションのクローズ:レバレッジ取引のポジションを持っている場合は、早めにクローズ(決済)する。期限が迫ると強制決済される可能性があります。(4)税務記録の整理:資産移転前に、取引履歴をダウンロードし、税務申告に備える。日本の税制では、暗号資産の損益は雑所得として申告が必要です。

第五に、他の無登録取引所への影響です。Bybitの日本撤退は、他の無登録取引所にも影響を与える可能性があります。Binance(バイナンス)は、既に2023年に日本居住者向けサービスを終了しています。OKX、Bitget、Gateioなど他の大手無登録取引所も、金融庁の規制強化を受けて日本撤退を検討する可能性があります。日本の暗号資産市場は、金融庁登録済みの国内取引所が中心となる方向へシフトしています。

第六に、規制と市場の健全性です。金融庁の規制強化は、一見するとユーザーの選択肢を狭めるネガティブな動きに見えます。しかし、長期的には以下のメリットがあります。(1)投資家保護:登録業者は顧客資産の分別管理が義務付けられており、取引所破綻時にも一定の保護があります。(2)マネーロンダリング対策:KYC(本人確認)が徹底され、犯罪資金の流入が防がれます。(3)市場の信頼性向上:規制が整備されることで、機関投資家や一般投資家の参入が促進されます。(4)税制改革の推進:前週決定された税制改正大綱(分離課税20%、2028年施行)は、規制整備とセットで進められています。Bybitの撤退は、日本の暗号資産市場が成熟に向かう過程の一つと捉えることができます。

米税制改革案『200ドル以下ステーブルコイン決済非課税・ステーキング報酬繰り延べ』──超党派議員が法案発表、日常決済促進・DeFi投資環境改善、CLARITY法と合わせ包括改革へ

米超党派議員が暗号資産税制の改正法案を発表しました。200ドル(約3.1万円)以下のステーブルコイン決済を非課税化し、ステーキングやマイニング報酬の課税繰り延べを認める案を提案しています。日常決済の促進とDeFi(分散型金融)投資環境の改善を目指します。

米国税制改革案の詳細は以下の通りです。第一に、200ドル以下のステーブルコイン決済非課税化です。現在の米国税制では、暗号資産での支払いは全て課税対象となります。例えば、1ドル=1USDTのステーブルコインでコーヒー(5ドル)を購入した場合でも、理論上は課税対象です。ステーブルコインは価格変動が小さいため、実質的なキャピタルゲインはほとんどありませんが、税務処理が煩雑です。新法案では、200ドル以下のステーブルコイン決済を非課税とします。これにより、日常的な買い物(飲食、交通、小売など)でステーブルコインを使いやすくなります。ステーブルコインの普及促進につながります。前週のギャラクシー(Galaxy)予測では、ステーブルコインの取引高が2026年に米国のACH(小口決済システム)を超える可能性が示されており、税制改革はこの流れを加速します。

第二に、ステーキング報酬の課税繰り延べです。現在の米国税制では、ステーキング報酬は受け取った時点で課税されます。例えば、イーサリアム(ETH)を年利4%でステーキングし、10ETHの報酬を得た場合、受け取り時の時価(例えば3,000ドル×10ETH=3万ドル)が所得として課税されます。その後、ETH価格が下落して売却時に2万ドルになっても、既に3万ドルに対して課税されているため、実質的に損失が発生します。新法案では、ステーキング報酬の課税を、売却時まで繰り延べることを認めます。つまり、ステーキング報酬を受け取った時点では課税されず、売却した時点で初めて課税されます。これにより、ステーキング参加者の税負担が軽減され、DeFi投資が促進されます。日本の税制改正大綱(前週決定、2028年施行)でも同様の方向性が示されており、世界的な流れとなっています。

第三に、マイニング報酬の課税繰り延べです。マイニング報酬についても、ステーキング報酬と同様に、受け取り時点での課税ではなく、売却時点での課税を認めます。マイナーは、ビットコインなどの報酬を受け取った時点で課税されると、キャッシュフローが悪化します(報酬は暗号資産で受け取るが、税金は現金で支払う必要があるため)。課税繰り延べにより、マイナーの負担が軽減され、マイニング産業が健全に発展します。

第四に、超党派での推進です。今回の法案は、共和党と民主党の超党派議員により提案されています。暗号資産政策は、従来は党派対立の要因となることがありました。しかし、規制明確化の必要性については、両党で合意が形成されつつあります。超党派での推進により、法案成立の可能性が高まります。CLARITY法案(デジタル資産市場透明性法、2026年1月審議予定)と合わせ、包括的な暗号資産規制改革が進む見込みです。

第五に、日本との比較です。日本でも前週、税制改正大綱で分離課税20%導入が決定されました。米国の税制改革案と日本の税制改正を比較すると、以下の共通点があります。(1)少額取引の非課税化:米国は200ドル以下のステーブルコイン決済、日本はまだ明記されていませんが、今後検討される可能性があります。(2)ステーキング報酬の繰り延べ:両国とも同じ方向性です。(3)規制明確化:両国とも、暗号資産を金融商品として位置付け、規制を整備する方向です。日米両国で税制・規制改革が進むことで、グローバルな暗号資産市場の健全な発展が期待されます。

ユニスワップUNI焼却提案が定足数達成・香港保険会社暗号資産投資解禁──1億UNI遡及焼却+継続焼却で価格20%上昇、13兆円業界から機関資金流入期待

分散型取引所最大手のユニスワップで、プロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が定足数を達成しました。1億UNI(約11億ドル、約1,705億円)の遡及的焼却と手数料連動型の継続的焼却メカニズムが今週後半に始動する見込みです。香港では、保険監督局が保険会社による暗号資産投資を認める新規制案を発表しました。

ユニスワップと香港規制の詳細は以下の通りです。第一に、ユニスワップUNI焼却提案です。ユニスワップのプロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が、12月18日にオンチェーン上で正式に公開されました。CEOのヘイデン・アダムス(Hayden Adams)氏と財団が主導する提案です。12月26日の投票終了時点で、賛成票が6,900万UNI超となり、定足数(必要票数)を達成しました。提案内容は以下の通りです。(1)1億UNIの遡及的焼却:過去に蓄積されたプロトコル手数料収入を原資に、1億UNI(約11億ドル、約1,705億円相当)を一度に焼却します。焼却とは、トークンを永久に使用不可能にすることで、流通供給量が減少します。(2)継続的な焼却メカニズム:今後、プロトコル手数料の一部を使って、継続的にUNIを焼却します。手数料が増えるほど、焼却量も増える仕組みです。

第二に、UNI価格が20%上昇です。提案発表後、UNI価格は約20%上昇しました。焼却により供給が減少するため、需給バランスが改善し、価格上昇が期待されます。提案が12月26日に可決される見込みで、今週後半(12月26日以降)に焼却が実行されます。ユニスワップは、DeFi(分散型金融)を代表するプロトコルであり、UNI焼却は業界全体にポジティブな影響を与える可能性があります。焼却メカニズムは、イーサリアムのEIP-1559(2021年実施)やバイナンスコイン(BNB)の定期焼却など、他の主要プロジェクトでも採用されており、トークノミクス(トークン経済設計)の改善手法として定着しています。

第三に、香港保険会社の暗号資産投資解禁です。香港保険監督局(Insurance Authority)が、保険会社による暗号資産投資を認める新規制案を発表しました。2026年に公開協議(パブリックコメント)を実施する予定です。規制案の主な内容は以下の通りです。(1)暗号資産投資の解禁:保険会社が、保険料収入の運用資産として暗号資産に投資することを認めます。(2)100%の資本準備義務付け:暗号資産投資額に対して、100%の資本準備(自己資本)を保有することを義務付けます。つまり、1億ドルの暗号資産を保有する場合、1億ドルの自己資本を確保する必要があります。これは非常に慎重な規制で、リスク管理を重視した姿勢を示しています。(3)段階的な導入:まずは一部の保険会社を対象に試験的に導入し、問題がなければ範囲を拡大する方針です。

第四に、13兆円業界から機関資金流入期待です。香港の保険業界は、総保険料約13兆円(約840億ドル)の規模を持ちます。仮に保険会社の運用資産の1%が暗号資産に配分されるだけでも、約1,300億円(約8.4億ドル)の資金流入となります。実際には、100%資本準備という厳格な要件があるため、当初の配分比率は低いと見られます。しかし、長期的には以下の効果が期待されます。(1)機関投資家の参入モデル:保険会社の暗号資産投資が成功すれば、他の機関投資家(年金基金、資産運用会社など)も追随する可能性があります。(2)香港の暗号資産ハブ化:香港は、中国本土での暗号資産規制が厳しい中、アジアの暗号資産ハブとしての地位を確立しようとしています。保険会社の参入は、その一環です。(3)規制モデルの輸出:香港の100%資本準備モデルが成功すれば、他国でも参考にされる可能性があります。

BTC価格展望とセンチメント──7万ドル割れ懸念と140万ドル予測が併存、クリスマス相場で急変動リスク、9万ドル攻防が焦点

ビットコイン価格は9万ドル(約1,395万円)を挟んで不安定な展開が続いています。短期的には7万ドル(約1,085万円)割れの懸念がある一方、長期的には140万ドル(約2億1,700万円)到達を予測する声もあります。クリスマス相場で急変動リスクが高まっており、市場センチメントは複雑な状況です。

BTC価格展望の詳細は以下の通りです。第一に、クリプトクオント:需要失速で7万ドル割れ懸念です。オンチェーン分析企業クリプトクオント(CryptoQuant)は12月19日、ビットコイン市場が弱気相場(ベアマーケット)に入った可能性があるとの見方を示しました。価格は10月の史上最高値12万6,000ドルから約30%下落し、現在は8.8万ドル前後で推移しています。クリプトクオントの分析によれば、主要な需要の波が完全に消失しており、7万ドル割れのリスクがあります。需要指標としては、取引所への純流入、クジラ(大口保有者)の動向、マイニングハッシュレートなどが挙げられますが、いずれも弱含んでいます。

第二に、サンティメント:まだ恐怖段階ではないです。一方、オンチェーン分析企業サンティメント(Santiment)は、市場センチメントがまだ「恐怖段階」ではなく、底打ち判断には至らないと指摘しています。サンティメント創業者のマクシム・バラシェビッチ(Maxim Balashevich)氏は、ソーシャルメディア上のセンチメントから、ビットコインが7万5,000ドル(約1,163万円)を下回る可能性のあるレンジにあると述べています。過去の弱気相場では、投資家が極度の恐怖に陥った時点が底となるケースが多いです。現在はまだその段階に達していないため、さらなる下落の可能性があります。

第三に、CF Benchmarks:2035年に140万ドル到達予測です。一方、長期的には強気な予測もあります。暗号資産指数プロバイダー大手CF Benchmarksは、最新の資本市場想定フレームワークで、ビットコイン価格が2035年に140万ドル(約2億1,700万円)を超えると予測しました。これは現在価格の約16倍です。予測の根拠は、以下の通りです。(1)機関投資家の参入継続。(2)半減期サイクル(4年ごとの供給減少)の効果。(3)法定通貨のインフレによる実質価値の希薄化。(4)ビットコインの「デジタルゴールド」としての地位確立。CF Benchmarksは、長期投資家向けの指標を提供しており、短期的な価格変動ではなく、10年スパンでの成長を見込んでいます。

第四に、ギャラクシー・デジタル:2027年に25万ドル到達、2026年は混沌です。ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ責任者アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は、ビットコインへの長期的な強気姿勢を維持しつつ、2026年は「混沌」の年になる可能性があると指摘しました。2026年は規制明確化、CLARITY法案成立、税制改革などポジティブな要因がある一方、マクロ経済の不透明感、地政学リスクなどネガティブな要因もあります。ソーン氏は、2027年にビットコインが25万ドル(約3,875万円)に到達すると予測しています。2026年を乗り越えれば、2027年以降は本格的な強気相場が訪れるとの見方です。

第五に、クリスマス相場で急変動リスクです。12月末から1月初旬にかけてのクリスマス・年末年始相場は、流動性が低下し、価格が急変動しやすい期間です。bitbank(ビットバンク)アナリストは、今週にかけても方向感に欠ける展開が続く可能性を指摘しています。テクニカル分析では、9万ドル(約1,395万円)が重要なレジスタンスライン(上値抵抗線)として機能しています。9万ドルを明確に突破できれば、9万5,000ドル(約1,473万円)を試す展開が期待できます。逆に、9万ドルを突破できず、8.8万ドル(約1,364万円)を割り込めば、8.5万ドル(約1,318万円)、さらには8万ドル(約1,240万円)を試す展開となります。大型オプションカット(12月27日に大量のオプション契約が満期を迎える)に向けて、価格が上下に振れる可能性があります。

第六に、トレーダー見解が分かれるです。ビットコイン価格の見通しは、トレーダー間で大きく分かれています。強気派は、15万ドル(約2,325万円)目標を掲げています。規制明確化、機関投資家参入、企業のBTC財務戦略などを根拠としています。弱気派は、7万ドル(約1,085万円)割れ、さらには6万5,000ドル(約1,008万円)までの下落を予想しています。4年サイクル終了、マクロ経済の悪化、流動性枯渇などを根拠としています。このように見解が分かれる状況は、市場が重要な転換点にあることを示唆しています。

その他重要トピック──量子脅威議論・レイ・ダリオBTC見解・MoMAがNFT永久所蔵・VanEckアバランチETF・ファンドストラット弱気続報・JPYC韓国提携・詐欺80億円

カルダノ創設者が量子コンピュータ脅威に冷静対応を呼びかけ、著名投資家レイ・ダリオ氏がビットコインは中央銀行に大規模保有されない可能性を指摘しました。ニューヨーク近代美術館(MoMA)がCryptoPunksなどNFT作品を永久所蔵し、VanEckがアバランチETF申請にステーキング報酬機能を追加しました。

その他重要トピックの詳細は以下の通りです。第一に、量子コンピュータ脅威議論です。カルダノ(Cardano)創設者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏が、量子コンピュータによる暗号資産への脅威について冷静な対応を呼びかけました。米DARPA(国防高等研究計画局)主導の量子ベンチマーク・イニシアチブ(QBI)の参照を推奨しました。ビットコイン開発者ジェイムソン・ロップ(Jameson Lopp)氏は、ビットコインの耐量子移行には5〜10年は「容易に」かかる可能性があると指摘しています。ビットコインは分散型プロトコルであり、中央集権的な企業のように迅速なアップデートが困難です。集団行動の問題を抱えています。量子コンピュータが暗号資産を脅かすまでには、まだ相当な時間がかかると見られています。その間に、耐量子暗号(Post-Quantum Cryptography)の実装が進む見込みです。

第二に、レイ・ダリオBTC見解です。著名ヘッジファンド創業者のレイ・ダリオ(Ray Dalio、ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者)氏がポッドキャストで、ビットコインは中央銀行の準備資産として大規模保有される可能性が低いと指摘しました。理由として、透明性(ブロックチェーンで取引が追跡可能)や技術リスク(量子コンピュータなど)を挙げました。中央銀行は、保有資産を秘匿したい傾向があり、ビットコインの透明性は好ましくないとの見方です。一方、ダリオ氏は個人投資家には5〜15%のポートフォリオ配分を推奨しています。ダリオ氏は過去、ビットコインに懐疑的でしたが、徐々に評価を改めています。

第三に、MoMAがNFT永久所蔵です。ニューヨーク近代美術館(MoMA、Museum of Modern Art)が12月20日、CryptoPunks(クリプトパンクス)8点とChromie Squiggles(クロミー・スクイグルズ)8点のNFT作品を永久所蔵品に追加しました。ブロックチェーンアートが主流美術機関に正式認められる重要な節目となりました。CryptoPunksは、2017年にLarva Labsが発表した10,000点のピクセルアートNFTコレクションで、NFTブームの先駆けとなりました。Chromie Squigglesは、ジェネラティブアート(アルゴリズムで生成されるアート)プラットフォームArt Blocksの代表作です。MoMAによる永久所蔵は、NFTが単なる投機対象ではなく、芸術作品として価値を認められたことを意味します。

第四に、VanEckアバランチETFにステーキング機能です。米資産運用大手VanEck(ヴァンエック)が米SECに提出したアバランチ(Avalanche、AVAX)ETF申請書を修正し、ステーキング報酬機能を追加しました。保有AVAXの最大70%をステーキングし利回りを創出する計画です。ティッカーシンボルは「VAVAX」、手数料は0.30%です。米IRS(内国歳入庁)が2024年に、ステーキング報酬の課税タイミングを明確化する新規則を発表したことが後押ししています。VanEckは、既にビットコイン、イーサリアム、ソラナのETF申請を行っており、アバランチはその一環です。ステーキング機能付きETFは、投資家にとって魅力的な商品となります。

第五に、ファンドストラット弱気予測続報です。ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズ(Fundstrat Global Advisors)が、2026年前半に暗号資産市場が下落することを予測した内部レポートが再び話題となっています。同社のトム・リー(Tom Lee)共同創業者は公に強気見解を示していますが、内部レポートでは弱気予測が示されているようです。この矛盾について、明確な説明はありません。市場では、内部レポートが本物かどうかも含め、議論が続いています。

第六に、JPYC韓国提携です。日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC社は12月22日、韓国の大手IT企業ITCEN GLOBAL(アイティセングローバル)と、ステーブルコイン分野における共同研究を開始すると発表しました。日韓間のステーブルコイン連携が進む可能性があります。JPYCは、国内での普及に加え、国際展開も視野に入れています。

第七に、アドレスポイズニング詐欺で80億円消失です。2025年12月20日、ある暗号資産ユーザーがわずか1時間ほどの間に約5,000万ドル(約77億5,000万円)相当のテザー(USDT)を失いました。「アドレスポイズニング」詐欺の被害です。アドレスポイズニングとは、被害者が過去に送金したアドレスと似たアドレスをハッカーが作成し、被害者が誤って送金してしまう詐欺です。被害者はハッカーへ返還を要求していますが、応じるかは不明です。セキュリティ意識の重要性が再認識されました。

おわりに

2025年12月22日、暗号資産市場は重要な転換点を迎えました。世界第2位の取引所Bybitが日本撤退を発表し、2026年1月から段階的な利用制限が開始されます。金融庁の規制強化を背景とした措置で、日本の暗号資産市場が金融庁登録済みの国内取引所中心へシフトする流れが鮮明になりました。Bybitユーザーは、早急にKYC2完了または資産移転の対応が必要です。

一方、米国では前向きな動きが続いています。超党派議員が暗号資産税制改革案を発表し、200ドル以下のステーブルコイン決済非課税化、ステーキング・マイニング報酬の課税繰り延べを提案しました。日常決済の促進とDeFi投資環境の改善を目指します。CLARITY法案(2026年1月審議予定)と合わせ、包括的な規制改革が進む見込みです。

ユニスワップでは、プロトコル手数料スイッチ提案「UNIfication」が定足数を達成し、1億UNI(約1,705億円相当)の遡及的焼却と継続的焼却メカニズムが今週後半に始動します。焼却により供給が減少し、UNI価格は約20%上昇しました。香港では、保険監督局が保険会社による暗号資産投資を認める新規制案を発表し、13兆円規模の業界から機関投資家資金の流入が期待されます。

ビットコイン価格は9万ドルを挟んで不安定な展開が続いています。短期的にはクリプトクオントが7万ドル割れ懸念を示し、サンティメントはまだ恐怖段階ではないと指摘しています。クリスマス相場で流動性が低下し、急変動リスクが高まっています。一方、長期的にはCF Benchmarksが2035年に140万ドル到達、ギャラクシーが2027年に25万ドル到達を予測しており、見解が大きく分かれています。

その他、カルダノ創設者が量子脅威に冷静対応を呼びかけ、レイ・ダリオ氏がビットコインは中央銀行に大規模保有されない可能性を指摘しました。MoMAがCryptoPunksなどNFT作品を永久所蔵し、ブロックチェーンアートが主流美術機関に認められる重要な節目となりました。VanEckはアバランチETF申請にステーキング機能を追加し、ETF市場の進化が続いています。

市場は、規制整備の進展(米税制改革案、香港保険投資解禁)と取引所撤退(Bybit日本離脱)という光と影が交錯する状況です。短期的にはクリスマス相場の急変動リスクに警戒が必要ですが、長期的には規制明確化により市場が成熟に向かう過程にあります。投資家は、短期的な価格変動に一喜一憂せず、ファンダメンタルに基づいた長期的な視点を持つことが重要です。Bybitユーザーは資産保全を最優先し、全ての投資家はリスク管理を徹底してください。良い一日をお過ごしください。

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