NYDIG『3大需要源反転で自己強化ループ破綻』ビットコイン急落の本質。グレースケールXRP・DOGE ETF上場、金融庁責任準備金義務化、CME過去最高──【11月25日暗号資産市場まとめ】

2025年11月25日、NYDIG(ニューヨーク・デジタル・インベストメント・グループ)が最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにしました。ETF資金流出、DAT(デジタル・アセット・トレジャリー)企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響しています。

グレースケール(Grayscale)がXRP・ドージコイン現物ETFを上場開始。フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)もXRP ETF競争に参戦し、アルトコインETF市場が急拡大しています。

金融庁は暗号資産交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることが明らかになりました。投資家保護を強化します。

本稿では、NYDIG分析、アルトETF拡大、金融庁規制強化、その他の重要動向について解説します。

目次

NYDIG「3大需要源の反転が急落の本質」 ── ETF流出・DATプレミアム崩壊・ステーブルコイン減少で自己強化ループ破綻

NYDIGが最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにしました。ETF資金流出、DAT企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響しています。

第一に、ETF資金流出です。米上場のビットコイン現物ETFは先週、約1,914億円の純流出を記録し、4週連続で純流出となりました。累計取引量は403億2,000万ドル(約6兆2,496億円)で過去最高を更新しましたが、機関投資家による投げ売りの可能性が指摘されています。

第二に、DAT企業のプレミアム崩壊です。ストラテジー(Strategy)など、ビットコインを大量保有する企業の株価が急落。プレミアムが消失し、ディスカウント価格で取引される事態となっています。ビットワイズ(Bitwise)CIOは「プレミアムを維持できるのは一部のみで、多くはディスカウント価格で取引される」と予想しています。

第三に、ステーブルコイン供給減少です。市場への資金流入源であるステーブルコインの時価総額が減少傾向にあり、暗号資産市場からの資金流出が顕著です。ECB(欧州中央銀行)は、ステーブルコインがユーロ圏の銀行から個人預金を引き離し、世界的な金融安定性リスクをもたらすと警告しています。

これら3つの需要源が同時に反転したことで、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻。価格上昇→ETF流入→DAT企業プレミアム拡大→ステーブルコイン供給増加という好循環が逆回転し、価格下落を加速させました。

グレースケールXRP・DOGE ETF上場、フランクリン・テンプルトン参戦 ── アルトコインETF市場急拡大、資金フロー明暗

グレースケールがXRP・ドージコイン現物ETFを11月24日にNYSE Arcaで上場開始しました。管理手数料0.35%、初回3カ月間または10億ドル(約1,540億円)到達まで無料です。米国初の純粋なドージコイン現物ETFとして、カナリー・キャピタル(Canary Capital)、ビットワイズに続く市場参入となりました。

フランクリン・テンプルトンも24日、NYSE ArcaにXRP ETF「フランクリン・XRPトラスト」を上場。XRPに連動する投資商品が、グレースケール、ビットワイズ、カナリー・キャピタルによる他の提供と並んでローンチされ、XRPは8%上昇しました。

資金フローの明暗が鮮明です。ビットコイン・イーサリアムETFが週次で大幅流出する一方、ソラナとXRPの現物ETFは資金流入を維持。ソラナETFは20日連続流入、XRPは週次トップとなり、アルトコインへの資金シフトが顕著です。

金融庁、暗号資産交換業者に責任準備金積立義務化 ── 投資家保護強化、金商法適用議論と並行

金融庁は暗号資産交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることが明らかになりました。日経が報じています。

金融庁の諮問機関が、ハッキングなどの事態に備えて暗号資産企業に準備金の保有を求める報告書を公表する見込みです。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化します。

この規制強化は、過去のハッキング事件を教訓としたものです。コインチェック事件やマウントゴックス事件など、大規模なハッキングにより顧客資産が流出した事例が相次ぎました。責任準備金の積み立てにより、万が一の事態でも顧客資産を保護する体制を構築します。

CME暗号資産先物過去最高、中国マイニング復活、JPモルガン対立 ── 市場インフラの変化

CMEグループが11月21日に暗号資産先物・オプション取引で過去最高の79万4,903件を記録しました。年初来の平均取引高は前年比132%増となり、機関投資家の参入拡大と市場成熟を示しています。市場の高ボラティリティが続く中で需要が急増しました。

中国のビットコインマイニングシェアが2021年の全面禁止後に約14%まで回復し、世界第3位に返り咲きました。ロイター通信によると、新疆や四川で余剰電力を活用した地下採掘活動が活発化しています。

ビットコイン決済アプリStrike(ストライク)のCEOがJPモルガンの口座を閉鎖されたと訴えています。「チョークポイント2.0」と波紋を呼び、暗号資産業界への銀行サービス拒否が続いている可能性が浮上しました。ストラテジーとビットコイン支持者はJPモルガンへの「ボイコット」を呼びかけています。

その他の重要動向 ── SEC実用型トークン判断、ギャラクシー予測市場参入、ビットマインETH追加購入

SECが英Fuse Energyの実用型トークンを証券非該当と判断し、ノーアクションレターを発行しました。DePIN(分散型物理インフラネットワーク)分野の規制明確化が進む中、市場規模は190億ドル(約2兆9,260億円)に達し、前年比270%の急成長を記録しています。

暗号資産投資大手ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)が予測市場プラットフォームのポリマーケット(Polymarket)とカルシ(Kalshi)でマーケットメイカーとして流動性提供を検討。既に小規模実験を開始しており、機関投資家の参入で市場の成熟が加速する可能性があります。

ビットマイン(BitMine)が7万ETHを追加購入し、ETH総供給量の3%を保有しています。暗号資産市場下落でも買い増しを継続する姿勢です。

おわりに

NYDIGの3大需要源反転分析は、ビットコイン急落の構造的要因を明確にしました。グレースケールXRP・DOGE ETF上場とフランクリン・テンプルトン参戦は、アルトコイン市場の成熟を示しています。金融庁の責任準備金義務化は投資家保護を強化します。

※暗号資産投資には価格変動リスク、流動性リスク、規制リスクなど様々なリスクが伴います。3大需要源の反転による自己強化ループ破綻など、市場環境は極めて不安定です。投資判断は必ずご自身の責任で行い、余裕資金の範囲内で慎重に検討してください。

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