日本の20%分離課税移行へ大きな前進と機関投資家の巨額積み増し|AIコード起因のハッキング被害と予測市場ETFの胎動

2026年2月18日の暗号資産市場は、日本国内における税制改革の決定的な進展と、グローバルな機関投資家による圧倒的な蓄積(積み増し)が重なり、次なるサイクルへの期待感が一気に高まった一日となりました。国内では、片山さつき財務相が暗号資産税制を20パーセントの申告分離課税へ移行する方針を改めて明示し、市場の悲願であった制度改正が現実味を帯びています。一方で、米国ではストラテジー(Strategy)社やビットマイン(Bitmine)社が数百億円規模の追加購入を発表し、アブダビの政府系ファンドによる巨額保有も明らかになるなど、巨大資本の流入が加速しています。本日は、制度・投資・技術の各側面から激動のニュースを詳細に解説します。

目次

日本の税制抜本改革と「デジタル元年」の号砲

日本政府は、暗号資産を国家成長戦略の柱に据えるための具体的なロードマップを提示しました。

20%申告分離課税への移行方針の明示

自民党の片山さつき財務相は、都内で開催されたカンファレンス「DSC2026」において、暗号資産の制度法令改正案について基調報告を行いました。

  • 現在の「資金決済法」から「金融商品取引法(金商法)」への枠組み移管を推進し、売却益への課税を現行の総合課税から「20パーセントの申告分離課税」へ移行する方針が示されました。
  • これにより、暗号資産は伝統的な証券と同様の扱いとなり、個人投資家がより参入しやすい環境が整うことになります。

法人向けインフラの整備と「貯蓄から投資」の加速

SBI VCトレード(SBI VC Trade / エスビーアイ・ブイシートレード)は、東証スタンダード上場の北紡(Hokubou / ホクボウ)とビットコイン(BTC)の取引・保管・運用に関する連携を開始しました。法人向け大口サービスを通じて、OTC取引や期末時価評価税の適用除外といった機関投資家向けインフラを中小上場企業にも開放し、国内企業のビットコイン保有を後押ししています。また、SBIグループは2028年の暗号資産ETF解禁を見据え、あらゆる資産のトークン化による「デジタル金融の未来像」を提示しました。

機関投資家と政府系ファンドによる巨額の蓄積

相場が調整局面にある中でも、世界の巨大資本は長期的な視点での積み増しを継続しています。

ストラテジー(Strategy)社とビットマイン(Bitmine)社の猛攻

世界最大のビットコイン保有企業である米国のストラテジー(Strategy / ストラテジー / 旧マイクロストラテジー)は、約1億6,840万ドル(約250億円)を投じて2,486 BTCを買い増したことを明らかにしました。これにより同社の総保有量は71万7,131 BTCに達しています。 また、イーサリアム(ETH)の保有を強化しているビットマイン(Bitmine / ビットマイン)社も、約9,083万ドル(約140億円)相当の45,759 ETHを追加取得し、総保有量は約437万 ETHまで拡大しました。企業による「トレジャリー(財務資産)戦略」がかつてない規模で加速しています。

アブダビ政府系ファンドのIBIT保有判明

米証券取引委員会(SEC)への開示資料により、アブダビの政府系ファンドであるムバダラ(Mubadala / ムバダラ)とアル・ワルダ(Al Warda / アル・ワルダ)が、ブラックロック(BlackRock / ブラックロック)の現物ビットコインETF「IBIT」を、2025年末時点で合計1,550億円超保有していたことが判明しました。国家レベルの資本が下落局面でもポジションを維持・強化している事実は、市場の強力な下支え要因となっています。

予測市場のメインストリーム化とETF申請競争

予測市場(プレディクション・マーケット)の利便性と透明性が注目される中、伝統的金融への統合が進んでいます。

ビットワイズ(Bitwise)による選挙結果連動ETFの申請

米資産運用大手のビットワイズ(Bitwise / ビットワイズ)は、米国の選挙結果に連動するETF(上場投資信託)「PredictionShares」をSECに申請しました。

  • 2028年大統領選や2026年中間選挙の結果を対象とした6本のファンドを計画しており、暗号資産を直接保有せずに予測市場の経済的価値へアクセスする新たな投資手法を提案しています。
  • 同様の動きはグラナイトシェアーズ(GraniteShares / グラナイトシェアーズ)やラウンドヒル(Roundhill / ラウンドヒル)にも見られ、予測市場のETF化競争が激化しています。

規制当局による予測市場の防衛

米商品先物取引委員会(CFTC / シーエフティーシー)のマイケル・セリグ委員長は、予測市場プラットフォームに対し、州レベルで「訴訟の猛攻」が仕掛けられている現状について、連邦当局として対抗する姿勢を鮮明にしました。同氏は、暗号資産市場構造法案(CLARITY Act / クラリティ法案)の成立が目前に迫っていると述べ、規制の枠組みを耐久性のあるものにする必要性を強調しました。

AI活用開発のリスクとマシン経済の胎動

技術の進化が新たな利便性を生む一方で、開発プロセスにおける新たな脆弱性も浮き彫りになっています。

AIコードの欠陥による2.7億円の流出

DeFi(分散型金融)レンディングプロトコルのムーンウェル(Moonwell / ムーンウェル)において、約178万ドル(約2.7億円)の損失を伴うハッキングが発生しました。

  • 原因はスマートコントラクトのオラクル設定ミスにありましたが、特筆すべきは、関与したコードがAIモデル「Claude Opus 4.6(クロード・オーパス 4.6)」との共著であった点です。
  • AIによる自動生成コードのチェック体制や、AI活用開発に特有のリスク管理が業界全体の課題として急浮上しています。

ロボット犬による自律決済の実証

サークル(Circle / サークル)とオープンマインド(OpenMind / オープンマインド)は、ロボット犬「Bits(ビッツ)」が人間を介さずにUSDCで充電料金を支払う自律決済のデモンストレーションを公開しました。また、ファントム(Phantom / ファントム)ウォレットがAIエージェントによる直接操作を可能にする「MCPサーバー」を導入するなど、AIと暗号資産が融合した「マシン経済(マシン・エコノミー)」の社会実装が現実の風景となりつつあります。

市場分析とその他の注目動向

マクロ経済の動向と個別銘柄の回復についても、重要なシグナルが出ています。

ウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo)による1,500億ドルの流入予測

米大手銀行のウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo / ウェルズ・ファーゴ)は、今年の米国の税還付により、3月末までに約1,500億ドル(約22.5兆円)が市場へ流入すると予測しました。これがビットコインや投機的な株式への資金流入を加速させ、一時的な「YOLO相場(You Only Live Once:人生一度きりのリスク志向相場)」を復活させるとの強気な見解を示しています。

注目トピックと銘柄分析

  • XRPの力強い反発:XRP(エックスアールピー)は2月6日の安値から50パーセントの反発を見せ、1.12ドルが強固な底値となった可能性が複数のデータから示唆されています。
  • バイナンス(Binance)の支配力:中央集権型取引所(CEX)におけるステーブルコイン在庫の65パーセント(約7.2兆円)をバイナンス(Binance / バイナンス)が占めており、圧倒的な流動性の集中が続いています。
  • テザーゴールド(Tether Gold)の金配当:上場している産金会社が、株主への配当としてテザーゴールド(XAU₮)を採用し、世界で初めてデジタル資産による「実物資産(RWA)配当」を実施しました。
  • アーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏の警告:AI主導の信用危機が法定通貨システムに火をつけ、それが最終的にビットコインを史上最高値へと押し上げるとの独自の見解をブログで公開しました。

おわりに

本日の市場は、まさに「日本の暗号資産の夜明け」を感じさせる歴史的な一日となりました。財務大臣による20パーセント分離課税への前向きな言及は、これまで様子見を続けていた層にとって最大の「買いシグナル」になる可能性があります。一方で、ムーンウェルのハッキング事件が示すように、AIという最新技術を開発に組み込むことの難しさも、私たちは同時に学ばなければなりません。

巨大なクジラや政府系ファンドが水面下で着実に買い進めている事実は、目先のボラティリティに一喜一憂することの無意味さを物語っています。嵐はいつか止み、その後に残るのは強固なインフラと洗練された制度です。皆さんも、一時的なチャートの動きに惑わされず、自身の投資信念と日本の制度改革のゆくえを、しっかりと見定めていってください。明日も、どこよりも早く正確な事実をお届けします。

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