ビットコイン6.9万ドルへ急反発|米CPI鈍化とSBIの海外取引所買収、ブラジル国家備蓄案の全貌

2026年2月14日の暗号資産市場は、米国のインフレ指標の改善を受け、これまでの重苦しい下落ムードを払拭する劇的な反転劇を見せました。ビットコイン(BTC)は一時6万9,000ドル(約1,035万円)を突破し、強気相場の再開に向けた重要な一歩を踏み出しています。この価格上昇を後押ししたのは、予想を下回る米消費者物価指数(CPI)の結果だけではありません。SBIホールディングス(SBI Holdings)によるアジア市場への攻勢や、ブラジルによる大規模な国家備蓄案、国内ステーブルコインの需要拡大など、エコシステム全体でポジティブなニュースが相次ぎました。本日は、市場の活気を取り戻した激動のニュースを詳細に解説します。

目次

米CPIサプライズ低下とビットコインの急反発|7万ドル奪還へのシナリオ

暗号資産市場は、マクロ経済の追い風を受けて力強い上昇に転じました。特にビットコインは、個人投資家と機関投資家が交錯する中で重要な局面を迎えています。

インフレ鈍化が示す利下げへの期待

2月13日(米国時間)に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.4パーセントとなり、前月の水準および市場予想を上回る低下を見せました。このインフレの鈍化を受け、米連邦準備制度(Fed / フェド)による利下げ期待が再燃し、市場心理が劇的に改善しました。ビットコイン(BTC)価格は寄り付きから上昇を続け、一時69,482ドル(約1,042万円)を記録しています。

小口投資家の買いと短期反発の兆候

価格上昇の背景には、2月に入ってから継続している小口保有者による着実な蓄積(買い集め)があります。テクニカル分析によれば、現在のV字回復パターンが完成すれば、次のターゲットは72,000ドル(約1,080万円)付近になると予想されています。強気派が70,000ドル(約1,050万円)を再びサポート(支持線)へ転換できれば、市場全体の反発が中長期的に維持される可能性が高まるでしょう。

国家戦略と規制の進展|ブラジルの備蓄案とCLARITY法案への期待

暗号資産を国家の戦略的資産として位置づける動きが、南米や米国で加速しています。

ブラジル下院による100万BTC備蓄の代替案

ブラジル下院の経済開発委員会は、国家としてビットコインを保有する新たな法案の代替案「Strategic Sovereign Bitcoin Reserve(SSBR)」を提出しました。この案では、5年間で最大100万BTCを蓄積することを目指しており、現在の市場価値で換算すると約680億ドル(約10兆2,000億円)規模に達する巨大な国家プロジェクトとなります。これが実現すれば、ブラジルは世界有数のビットコイン保有国としての地位を確立することになります。

CLARITY法案によるセンチメント改善の予見

米国のスコット・ベッセント(Scott Bessent)財務長官は、現在審議されている暗号資産の市場構造法案(CLARITY法案)について、その可決が市場心理のさらなる改善に寄与するとの見解を示しました。規制の明確化が進むことで、これまで慎重姿勢を崩さなかった大口投資家の参入を促す分水嶺になると期待されています。

企業戦略とM&Aの動向|SBIによるアジア展開と国内企業の動き

大手金融グループや上場企業による、市場の底固めを見据えた戦略的な投資や事業展開が活発化しています。

SBIホールディングス(SBI Holdings)によるCoinhako買収

SBIホールディングス(SBI Holdings / エスビーアイ・ホールディングス)は、シンガポールの大手暗号資産取引プラットフォームであるコインハコ(Coinhako / コインハコ)の過半数株式を取得する意向を発表しました。完全子会社を通じてアジア圏でのデジタル資産事業を強化する狙いがあり、グローバルな流動性確保に向けた大きな一歩となります。

メタプラネット(Metaplanet)の株主総会と戦略の堅持

日本国内でビットコイン蓄積戦略を推進するメタプラネット(Metaplanet / メタプラネット)は、3月25日に開催予定の第27期定時株主総会に向けた来場事前登録を開始しました。ビットコイン価格の乱高下により含み損を抱える厳しい局面もありましたが、同社は一貫して長期的な保有戦略を継続しており、株主との対話に注目が集まっています。

インフラとエコシステムの現状|JPYCの拡大とイーサリアムの調整

決済手段としてのステーブルコインの普及が進む一方で、主要アルトコインは特有の課題に直面しています。

日本円ステーブルコインJPYCの流通量が4.9億円を突破

国内の日本円ステーブルコインであるJPYC(ジェイピーワイシー)は、2月14日時点で総流通量が4億9,100万円を突破し、過去最高水準に達しました。LINE(ライン)やPonta(ポンタ)との連携による実需の拡大が背景にあり、年初の減少トレンドを完全に脱却した回復基調を鮮明にしています。

イーサリアム(Ethereum)のステーキング鈍化とETF流出

主要アルトコインであるイーサリアム(ETH)は、2月に入りステーキングの伸びが鈍化しています。米国の現物ETFからは2日間で2億4,000万ドル(約360億円)超の純流出が記録されており、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏による一部売却の報道も重荷となっています。価格は2,050ドル(約30.7万円)付近で底堅さを見せているものの、ビットコインに比べると回復の勢いは緩やかな状況です。

セキュリティと事件|バイナンス(Binance)幹部宅への不法侵入

暗号資産の資産価値が高まる中、業界関係者を標的とした犯罪のリスクが改めて浮き彫りになりました。バイナンス(Binance / バイナンス)のフランス法人幹部の自宅を狙った不法侵入事件が発生し、警察当局によって容疑者3人が逮捕されたことが報じられました。同社は従業員が被害に遭ったことを認めており、物理的な安全確保や情報の管理に対する警戒が高まっています。

おわりに

本日は、米インフレ指標の改善という追い風を受け、市場全体が活気を取り戻した非常に前向きな一日となりました。ビットコインの急反発に加え、ブラジルの国家的な備蓄計画やSBIホールディングスによる海外拠点の拡充などは、暗号資産がもはや一過性のブームではなく、国家や巨大資本による長期的なインフラへと変貌を遂げていることを象徴しています。

価格の乱高下は依然として警戒が必要ですが、ファンダメンタルズ(基礎的条件)の強化は着実に進んでいます。暴落への懸念が和らぎ、次なる成長ステージへの期待が高まる中、私たちは冷静に事実を見極めながら歩みを進めていく必要があります。バレンタインデーに相応しく、市場に少しの「愛」と「希望」が戻ってきたことを喜びつつ、明日も確かな情報をお届けします。

皆さんも、一時的なチャートの動きに惑わされず、自身の投資信念を大切にしてください。

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