【2026年2月3日】BTC7万8000ドル台回復、金商法移行承認で日本市場が転換点へ

2026年2月3日、暗号資産市場は週末の歴史的急落から反発の兆しを見せています。ビットコイン(BTC)は7万8000ドル台まで回復し、一時7万4500ドルまで下落した水準から持ち直しました。この反発局面でStrategy(ストラテジー)社は855BTCを追加購入し、下落局面でも揺るがない長期戦略を示しています。一方で日本では、金融庁が暗号資産の金融商品取引法(金商法)への移行を正式承認し、分離課税導入の前提条件が整うなど、制度面での大きな前進がありました。SMBC日興証券がDeFi専門部署を新設するなど、伝統的金融機関の参入も加速しています。市場は依然として不安定ながらも、機関投資家による買い増しや技術革新、規制整備の進展により、新たな成長フェーズへの期待が高まっています。本記事では、激動する市場の最新動向と今後の展望を詳しく解説します。

目次

BTC財務戦略企業の試練と戦略転換

Strategy社が下落局面でも買い増し継続

世界最大のビットコイン保有企業Strategy(ストラテジー)社は、市場の混乱をものともせず、2026年1月26日から2月1日にかけて855BTCを約7530万ドル(約117億円)で追加購入しました。取得単価は1BTCあたり8万7974ドル(約1366万円)で、総保有量は71万1,699BTCに達しています。

同社は1350億円超の含み損を抱える状況にありますが、マイケル・セイラー会長は長期的な価値上昇を見込んだビットコイン・トレジャリー戦略を堅持しています。この戦略は、短期的な価格変動に左右されず、ビットコインを企業の財務資産として積み立て続けるものです。今回の下落局面での買い増しは、同社の確固たる信念を改めて示す形となりました。

メタプラネットは含み損1320億円、株価400円割れ目前

日本のビットコイン財務戦略企業メタプラネットは、より厳しい状況に直面しています。2月2日の株価は402円まで下落し、前日比7.37%安を記録しました。場中には一時419円まで上昇する場面もありましたが、その後売りが優勢となり、400円割れが目前に迫っています。

同社は1BTCあたり約1620万円で取得しており、BTC価格が1162万円(約7万5000ドル)まで下落したことで、約1320億円規模の評価損を抱える状況です。BTC NAV(ビットコイン純資産価値)は4079億円に縮小し、mNAV(市場価値に対する純資産価値の倍率)は7.42倍に低下しました。

1月30日に発表された第三者割当増資(発行価格499円)の影響もあり、株価は調整局面が続いています。ただし同社は、2025年6月28日に横浜市のぴあアリーナMMで株主総会を開催することを発表しており、株主還元の姿勢を示しています。

金・銀の歴史的暴落と中国マネー説

今回の市場混乱の背景には、金・銀市場での歴史的な暴落があります。金は直近4日間で20%下落し、銀に至っては40%という異例の下落を記録しました。この動きにより、約3兆ドル(約460兆円)もの時価総額が消失し、暗号資産市場にも波及しました。

この急落の背後には、中国マネーの動きがあるとの見方が浮上しています。中国経済の減速と資本規制の影響で、中国の投資家が金・銀市場から資金を引き揚げている可能性が指摘されています。伝統的な安全資産である金・銀と暗号資産が同時に下落したことは、グローバルなリスク回避の動きを示唆しています。

一方で、金の暴落を受けて金トークンの取引高が急増しており、DOGE(ドージコイン)やSOL(ソラナ)の取引高を圧倒する水準に達しています。投資家が伝統的な貴金属市場からトークン化された資産へとシフトしている動きが確認されています。

著名投資家のロバート・キヨサキ氏は、この暴落を「セール」と表現し、金・銀・ビットコインの買い増しを表明しました。『金持ち父さん貧乏父さん』の著者として知られる同氏は、長期的な価値を信じる投資家にとって、むしろ買い場であると主張しています。

日本市場の転換点、規制整備が加速

金融庁が暗号資産の金商法移行を正式承認

2026年2月3日、金融庁は金融審議会総会・金融分科会合同会合を開き、暗号資産を金融商品取引法(金商法)の枠組みに移行する制度改正案を答申として正式に承認しました。これは日本の暗号資産市場にとって歴史的な転換点となります。

現在、暗号資産は資金決済法で規制されていますが、今後は金商法の枠組みに移行することで、分離課税の導入が可能になります。現行の雑所得扱いでは最大55%の税率が適用されますが、分離課税が実現すれば20%程度に引き下げられる可能性があり、投資環境が大幅に改善されることが期待されています。

この答申承認により、法案作成が本格化します。暗号資産を有価証券と同等の金融商品として位置付けることで、投資家保護の強化と市場の健全な発展の両立を目指します。

SMBC日興証券がDeFi専門部署を新設

SMBC日興証券は2026年2月1日付で「DeFiテクノロジー部」を新設しました。部長には磯野太佑氏が就任し、証券会社のリソースを活用したWeb3エコシステムの構築を推進します。

同部署では、暗号資産やステーブルコインを活用した新しい金融サービスの開発に取り組みます。分散型金融(DeFi)と伝統的金融(TradFi)の融合により、「日本の価値の最大化」を目指すとしています。大手証券会社がDeFi専門部署を設置することは、伝統的金融機関が本格的にWeb3領域への参入を進めている証左と言えるでしょう。

JOCコインがZaifに上場、JPYC発行額10億円突破

Japan Open ChainのネイティブトークンであるJOCコインが、2026年2月12日に国内暗号資産取引所Zaif(ザイフ)に上場することが決定しました。JOCコインはBitTrade(ビットトレード)でのIEO(Initial Exchange Offering)後、システム障害により取引環境が制限されていましたが、今回の上場により改善が期待されています。

これは国内取引所での2例目の上場となり、流動性の向上と投資機会の拡大につながります。

また、日本円連動型ステーブルコインJPYC(ジェーピーワイシー)の発行額が10億円を突破し、口座数は1万3000件に達しました。自社プラットフォーム「JPYC EX」を通じた発行・償還サービスが順調に拡大しています。

ただし、最新のオンチェーンデータによると、市場流通量が明確な回復傾向にある一方で、保有者数が減少を続けている実態も明らかになりました。2月2日時点で運営保有分を除いた総流通量は約4億1900万円まで回復していますが、少数の大口保有者による利用が増加する一方で、小口ユーザーの離脱が続いています。

レンディングサービスでの年利6%運用が可能になり、HashPort Wallet(ハッシュポート・ウォレット)への対応も進むなど、利便性の向上が図られています。

機関投資家と伝統金融の参入加速

Ark Investが暗号資産関連株を大量買い増し

キャシー・ウッド氏率いるArk Invest(アーク・インベスト)は、2026年2月2日に暗号資産関連株を2200万ドル(約34億円)超買い増しました。投資先には、Circle(サークル)、BitMine(ビットマイン)、Bullish(ブリッシュ)などが含まれています。

ウッド氏は2026年に高成長・低インフレの理想的な経済環境が到来すると予測しており、暗号資産市場の長期的な成長に確信を示しています。市場の混乱が続く中での積極的な買い増しは、同社の強気姿勢を明確に示すものです。

JPモルガン調査、富裕層の89%が暗号資産未保有

一方で、JPモルガン(ジェイピーモルガン)の2026年版グローバルファミリーオフィスレポートによると、富裕層向け資産管理を行うファミリーオフィスの89%が暗号資産に投資しておらず、ポートフォリオに占める暗号資産の配分は平均0.4%にとどまっています。

この調査結果は、超富裕層がまだ暗号資産への本格参入を躊躇していることを示しています。地政学リスクやインフレの懸念に加え、AI投資への注目が高まっていることも、暗号資産への配分が限定的な要因となっています。

ただし、裏を返せば、富裕層の参入余地が極めて大きいことを意味しており、今後の規制整備や市場の成熟により、大規模な資金流入の可能性が残されています。

INGドイツが暗号資産ETN取引を開始

ドイツの大手金融機関ING(アイエヌジー)ドイツは、個人投資家向けに暗号資産ETN(上場投資証券)の取引サービスを開始しました。ビットコインやイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)など約50銘柄が証券口座で直接取引可能になりました。

これにより、ドイツの個人投資家は銀行口座から直接暗号資産関連商品に投資できるようになり、投資のハードルが大幅に下がりました。欧州における暗号資産の普及を後押しする重要な動きと言えます。

技術革新とエコシステムの進化

NansenがBTC・ETHなど8銘柄のインデックス商品を発表

オンチェーン分析大手Nansen(ナンセン)は、BTC・ETH・SOLなど8銘柄に分散投資できるトークン化インデックス「NX8」を発表しました。このインデックス商品は手数料無料でSolana(ソラナ)上のDEX(分散型取引所)で取引可能です。

NX8は、Nansen(ナンセン)の新戦略JVP(Joint Venture Program)の第1弾プロダクトとして、2026年から本格展開されます。構成銘柄は時価総額や流動性、プロジェクトの技術的優位性などを基に選定されており、暗号資産市場全体への分散投資を簡単に実現できます。

従来、複数の暗号資産に分散投資するには、個別に購入・管理する必要がありましたが、インデックス商品により、一つのトークンで主要銘柄への投資が可能になります。

TetherがビットコインマイニングOSをオープンソース化

世界最大のステーブルコイン発行企業Tether(テザー)は、ビットコインマイニング用のオペレーティングシステム「MOS(Mining Operating System)」をオープンソース化しました。

このシステムは、小規模なマイニングから大規模な産業用施設まで対応可能で、マイニング業務の管理、監視、自動化を大幅に簡素化します。オープンソース化により、業界全体の技術水準の向上と、マイニング業界の分散化促進を目指しています。

マイニング企業は無料でこのシステムを利用でき、カスタマイズも可能です。Tether(テザー)は、業界のオープン化と民主化を推進する姿勢を明確にしています。

Hyperliquidが予測市場参入を示唆、HYPEが20%急伸

分散型取引所Hyperliquid(ハイパーリキッド)のレイヤー1ネットワークを支える中核インフラ「HyperCore(ハイパーコア)」の開発チームは、予測市場への拡張を可能にする提案「HIP-4」を支持すると表明しました。

この発表を受けて、Hyperliquid(ハイパーリキッド)のネイティブトークンHYPE(ハイプ)は1日で約20%上昇しました。予測市場は、政治イベントやスポーツの結果などに賭けることができる市場で、近年急速に成長している分野です。

Hyperliquid(ハイパーリキッド)が予測市場に参入すれば、既存の分散型取引機能と組み合わせた新しいユースケースが生まれ、プラットフォームの価値向上が期待されます。

イーロン・マスクのxAIが暗号資産専門家を採用開始

イーロン・マスク氏のAI企業xAI(エックスエーアイ)は、2026年2月3日に「暗号資産金融専門家」の採用を開始しました。時給45〜100ドル(約7000〜1万5000円)で、完全リモート勤務の職種です。

この職種の役割は、オンチェーン分析やDeFi(分散型金融)、デリバティブ取引などの高度な暗号資産取引戦略をAIモデルに教育することです。xAI(エックスエーアイ)は、AIモデルに暗号資産市場の専門知識を学習させることで、より高度な金融分析や取引支援が可能なAIの開発を目指しています。

イーロン・マスク氏は以前からビットコインやドージコイン(DOGE)に関心を示しており、xAI(エックスエーアイ)が暗号資産分野に本格参入する可能性も視野に入れた動きと見られています。

マクロ経済と政策の動向

トランプ大統領が次期FRB議長にケビン・ウォーシュ氏を指名

トランプ大統領は2026年1月31日、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長として、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を指名すると発表しました。現議長のジェローム・パウエル氏の任期が2026年5月に満了することを受けた人事です。

ウォーシュ氏は過去にビットコインへの好意的な発言をしており、暗号資産市場にとってポジティブな人事と受け止められる可能性があります。ただし、市場アナリストは、金利政策次第ではリスク資産回復の余地もある一方で、米国の流動性枯渇への懸念も指摘しています。

ウォーシュ氏の指名は上院での承認プロセスを経る必要があり、承認されれば2026年5月以降にFRB議長に就任する見込みです。同氏の金融政策が暗号資産市場に与える影響が注目されています。

トランプ大統領が1.8兆円規模の鉱物備蓄計画を発表

トランプ大統領は2026年2月2日、リチウムやニッケル、レアアースなどの重要鉱物を国家規模で確保する戦略的備蓄計画「プロジェクト・ヴォルト(Project Vault)」を発表しました。総額120億ドル(約1.8兆円)規模の計画です。

この計画は、電気自動車(EV)やバッテリー、半導体などの製造に不可欠な鉱物資源を確保することで、米国のサプライチェーンを強化することを目的としています。暗号資産市場への直接的な影響は限定的ですが、マクロ経済の安定化により、間接的にリスク資産市場全体を下支えする効果が期待されます。

米ISM製造業指数が約3年半ぶり高水準

米国の供給管理協会(ISM)が発表した製造業購買担当者景気指数(PMI)は、約3年半ぶりの高水準を記録しました。この指標は米国経済の健全性を測る重要な指標で、50を上回ると製造業の拡大を示します。

暗号資産アナリストの間では、この経済指標の改善がビットコインの転換点になる可能性があるとの見方が浮上しています。経済の健全な成長は、リスク資産への投資意欲を高める要因となります。

ただし、現在7万8000ドル付近で推移するビットコインが明確な上昇トレンドに転じるには、さらなる好材料の積み重ねが必要と見られています。

政府閉鎖で米雇用統計が延期

米労働省労働統計局(BLS)は2026年2月2日、部分的な政府機関閉鎖の影響により、2月6日に予定していた1月分の雇用統計の公表を延期すると発表しました。

雇用統計は金融市場に大きな影響を与える重要な経済指標で、その公表延期は市場の不確実性を高める要因となります。暗号資産市場も伝統的金融市場と連動性が高まっており、雇用統計の動向は注視する必要があります。

その他の注目トピック

トランプ関連企業への投資で利益相反の懸念続く

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ王室関係者によるトランプ一族の暗号資産企業World Liberty Financial(WLFI)への5億ドル(約775億円)投資をめぐり、利益相反の懸念が高まっています。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、この取引に関する公聴会の開催を要求しています。トランプ大統領の就任直前に投資が行われ、その後米国政府がUAEへの最先端AIチップ輸出を承認したことから、両者の関連性が疑われています。

トランプ大統領は記者からの質問を回避していますが、この問題は暗号資産業界と政治の関係性に対する監視の目を厳しくしています。

ロシア最大のビットコインマイニング企業が破産危機

ロシア最大のビットコインマイニング企業BitRiver(ビットリバー)が、破産手続きに直面しています。機器未納による債務不履行などで銀行口座が凍結され、米国の制裁も背景に経営悪化が深刻化しています。

ロシアのマイニング産業は、低コストの電力を武器に成長してきましたが、国際的な制裁と経営問題により、厳しい局面を迎えています。

レンチ攻撃が2025年に75%増加

ブロックチェーンセキュリティ監査企業CertiK(サーティケー)の報告によると、暗号資産保有者に対する物理的な暴力を伴う「レンチ攻撃」が2025年に前年比75%増加し、被害額は4100万ドル(約64億円)に達しました。

レンチ攻撃とは、暗号資産保有者を脅迫または暴行し、秘密鍵やパスワードを強制的に奪い取る犯罪手法です。CertiK(サーティケー)は、この種の攻撃が「暗号資産エコシステムにおける主要な脅威ベクトル」になったと警告しています。

暗号資産保有者は、セキュリティ対策の強化と、資産保有の事実を公にしないよう注意する必要があります。

アライドアーキテクツCCO大木氏が日本のDAT先進国化を展望

アライドアーキテクツの新CCO(チーフ・クリプト・オフィサー)に就任した大木悠氏は、「日本はDAT(デジタル・アセット・トークン)先進国になれるかもしれない」との展望を語りました。

同社は「デジタルキャピタル」と「デジタルファイナンス」を組み合わせたポートフォリオ戦略を展開し、日本企業のブロックチェーン実装を支援するイネーブラー事業に注力しています。日本企業の技術力と規制整備の進展により、日本が世界のDAT市場で存在感を示す可能性を指摘しています。

おわりに

2026年2月3日の暗号資産市場は、週末の歴史的急落から反発の動きを見せています。ビットコインは7万8000ドル台を回復し、Strategy社やArk Investなどの機関投資家が下落局面でも買い増しを続けるなど、長期的な成長への確信を示す動きが見られました。

日本では金融庁が暗号資産の金商法移行を正式承認し、分離課税導入への道筋が整いました。SMBC日興証券のDeFi専門部署新設、JOCコインのZaif上場、JPYC発行額の10億円突破など、国内市場の発展も着実に進んでいます。

金・銀の歴史的暴落と中国マネーの動向、トランプ大統領のFRB人事や鉱物備蓄計画など、マクロ経済の不確実性は依然として高い状況です。しかし、INGドイツの暗号資産ETN取引開始、NansenのNX8インデックス発表、xAIの暗号資産専門家採用など、技術革新と制度整備は着実に進展しています。

短期的には市場の変動が続く可能性が高いものの、機関投資家の参入、規制の明確化、技術の進化により、暗号資産市場は新たな成長フェーズを迎えようとしています。投資家の皆様には、冷静に市場を見極め、長期的な視点で投資判断を行っていただくことをお勧めします。金商法移行による税制改正の実現も視野に入り、日本の暗号資産市場は大きな転換点を迎えています。引き続き、最新の市場動向と規制の動きを注視していくことが重要です。

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